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2012年9月18日火曜日

ポリスレポート

9月5日


南イタリアの山岳部を地中海側へ横断


切り立った崖の上に 村がある景色



今日はまず  何千年も前の遺跡を見て

アマルフィのある 半島へ


途中大雨の中  大渋滞に巻き込まれながら進む


二車線のはずの道が 三車線になったり 一車線になったり

イタリアの道路事情は凄まじい(運転の荒さも凄まじい)


半島に入ると 崖沿いをクネクネ進む

ときおり大型のバスとすれ違う

その度に車体と車体の距離が数センチに縮む

寿命も縮む


アマルフィは観光客で大混雑

慌ててスルー

ただ 海とぶどうばたけの景色は絶景だった


アマルフィを少し越えた道路沿いに車を止めて

崖したまで探検


途中 水溜りの中に 60オーストラリアドル

浮かれる


半島の山を越えて ローマを目指す


山越えでは   忘れられないであろう景色

高い山   と   その山頂付近を   ただよう雲   そこに掛かる虹

いつもと違うのは  それらが  全部  立っている場所から  下にあること

絶景かな絶景かな

そして




          〜〜〜日記より抜粋〜〜〜
ローマへの道々    スーパーAuchanの駐車場に停めて
トイレに行くために車を離れる

外は暗くて  大雨がふっていた

車に戻るとパジャマが ずぶ濡れで地面に落ちているので 不思議におもう
そのまわりに  黒い小さい 変な石がたくさんおちてた
 
「ヤられたー」
陽の声が降ってきて  顔をあげたら
車の様子が目に入るけど  なにがおきてるかすぐにわからない
一瞬の間ののちに  車内の異常を 把握する

収納してあるはずのベッドマットが とびだし
ガラスは割られて 中にも 外にも飛び散ってる
中は  大雨でぬれてて  
何もかもが  散乱してて
収納BOXの全部がかき乱されて
なにもかも  なにもかも  盗られた後だった

全財産も パスポートもPCもクレジットカードも大切にしてたカメラもコピーも
もうなにもかも

雨の中   ひっちゃかめっちゃかの車と  私たち

陽は悔しさで顔をゆがめて拳を握って ぐるぐるまわってて

「 もう全部ないよ!次何をすべきか考えよう  ね」っていいながら
自分の体が  がたがた  ふるえるのがわかった
はじめての 感覚 

あるはずだとおもってたものが ほんとはなかったっていう事実がおそろしかった
ことばにならないけど漠然としたなにかおおきなものへの不安
おそろしくて泣きたくなったけど      今は  泣くまいと思った
全部 おわるまで 泣くまい        女だからって  泣くまい


スーパーの警備員の指示で  ポリスステーションに その車で向かう
22:00   体のふるえが止まったころ   ポリスステーションに着く
 書類もなにもなしに すこし  待たされたあげく
大雨の中   窓がない車と  一文無しになった 2人   夜の町に放り出される

頼んでみるが  ロビーで寝るのも  電話をかすのも「No!」
イタリア語で「明日8時に来い    チャオ」とのこと

そこからが  ホラー

町は荒れてて  ゴミがあふれて そのゴミを でかい野良犬があさってる
それも  一匹や二匹じゃない

怪しげ(みんながそうみえる)な兄ちゃん達がうろつくところでは
まず寝られない
キャンプ場に泊まるお金もない
しかも  窓もないから  半分野宿のようなもの

今夜は 長い夜になりそうだね。とはなす

しばらく  ぐるぐる車で回って   
明るくて防犯カメラがあって屋根がある
ガスステーションの一角を間借りして夜を明かす

こわくて   くやしくて  なかなか寝られず 
日記を書いたり  明日すべきことや  盗られたものを一覧にかいたりする

旅中もお金を上手に節約して   これから美味しいものを食べる予定だった
ガマンして  お金もドロボウにあげたようなもんだーと2人で笑ったり  なぐさめあったり

でもおかねはいい  お金じゃなくて   大切にしてたカメラが悔しい

あとはパスポート そして一生に一度のワーホリビザ

一文無しでパスポートがなかったらヨーロッパにはいられない

でも一番大切なものはちゃんとある
これがあればいい

盗られたもの

パスポート×2
ワーホリビザ×2
運転免許証×2
カメラ×3
カバン×3
バックパック×2
クレジットカード×3
電話×2
手帳
レターセット
化粧品全部
パソコン
i-pod
お金    全部
(USドル1200$    130ユーロ)
トラベラーズチェック
(10万円分)
服 ほとんど
生活用品 自炊グッツ
バスタオル←※






ほらあな の 家

9月4日

Matera の sassi地区

ここは  異世界  があるところ

石灰石でできた  山の 斜面に  穴をほって家族で住んだ

ほらあな住居

ここは 追われた 僧侶がすみはじめたのがキッカケらしいけど
ストーリーのはじまりの情報は残念ながらそれ以上みあたらない

なかは ただの洞穴で  もちろん  窓なんかもなく
作られたものといえば玄関の戸くらいだそう

戸をあけると  すぐに   穴の部屋 
部屋と部屋の間に壁や扉はなく  穴が  つづいてる

その中で  灯りをつけて 家族みんなで  暮らしてたそう

当時は  乳児の生存率がひくかったんだけど
それでも  子どもは7人くらいが平均でいたらしい

食事は一日一食で 一品(豆類)

決して広くはないその家の中で  
家畜のロバや 貴重なタンパク源の鶏も一緒にいたらしい

下水システムもなかったから
想像すると 衛生的ではなかったとおもう

サッシは    南イタリアの貧しさの象徴的なものとされて

第二次世界大戦時には不衛生で不便な暮らしが嫌われ
廃墟と化していったのだそう

その評価を気にしたイタリア政府が
保存に乗り出し世界遺産へ登録
今は     洞窟住居の7割に人が住んでいる

サッシをつかったB&Bもあったしレストランもあった


地中だということで  夏は涼しく 冬はあたたかいらしい
たた 通年  湿気がこもっているので
人が住んでいない  廃墟に穴をのぞくと  こけやカビの匂いがした

今現在   住んでいる人は  上手に空調も調節して見る限り快適そう


ここは  他とは違う

ファンタジーでスピリチュアルで 不思議なところ



駐車場でフランチェスカとロベルトと出逢う
イタリア人が知ってるイタリアのオススメの場所をきいたり
一緒に  ベリーを 獲ってたべたり


2人は北イタリアから  バケーションで  南イタリアに旅行にきてたらしい

イタリアは北と南では 歴史も違うし  物価も  違うと教えてくれる

南イタリアでは  コーヒーを1ユーロ以下で飲めたりするけど
北では  のめないよと。

一足先に北イタリアに戻る2人と  週末のディナーうを約束して別れる


昼食
 生パスタ  リゾット  ガス入り水  テーブルチャージ
 19.0


2012年9月17日月曜日

南イタリアのさんかくやね

9月3日



6時30分  目が覚める

ガソリンスタンドはすでにオープン

シャツをビシッときこなしたイタリアーノがたくさん

そのなかにパジャマで 出ていく  勇気はないので
いそいそと  着替える

そして‼
何がなんでも絶対に50ユーロ取り返す!!

昨日のレシートを持って 鼻息荒く カウンターへ


心の中で『どうなってるんだ!』 と叫びながら

レシートを突きつける


紙をみた店員は

あー  これね      と    あっさり  返金


よく見ると 自分以外にも 何人か同じような被害者な人達がいた
クールな顔して     たぶん彼らも
心の中では『どうなってんだ‼』と叫んでいるはず

何はともあれ  無事に50ユーロかえってきました

はー 良かった

みなさん  えらく安いガソリンスタンドで
イタリア語の走り書きメモをみつけたときは
こういう可能性があるので 気をつけてね


さて   今日はイタリアで1番楽しみにしていた

アルベロベッロ


まず なによりも  名前がいい

アルベロベッロ



響きもリズムも  いい

アルベロベッロ



なんか口ずさんでしまう

アルベロベッロ



トゥルッリっていう 

石を積み上げて作る家の集落が世界遺産登録されている

三角屋根が並ぶ街並み

ちいさい 集落なので1時間もあれば  十分あるいてまわれる

運がよければ  これでもか  というくらい太った
ダックスフンドが  路上を右往左往しながら  道案内  してくれるかも
(見つけたら  観光は一時休憩!ついていくと彼の視点から  世界がかいま見れる)


観光地側と保存地区?側とあり
(もともとは一つの地域だったんだけど地殻変動で2つにわかれたのだという)
静かな町歩き派には保存地区側がオススメ
500年前のトゥルッリもある

これまた 運がよければ 保存側のトゥルッリに住んでる人の良さそうな夫婦が
実際に自分たちの家の中をみせてくれる
(テーブル上のお皿はチップをいれるところ)



観光地側には 

日本大好き 名物おばちゃんが切り盛りしている

お土産屋がある

変な日本語が飛び出すマシンガントークはパワフル


オリジナルハンドメイドの麻製品や 

個性的な笛を売っております


その他にも 本物とと同じ素材で作ってる

ミニチュア   トゥルッリとか

ここに住んでる写真家のオリジナルポストカードなど


一味違ったお土産品もあり




ここは日本の岐阜県にある  白川郷と姉妹都市らしい



ガソリン     50 .0
アイス休憩  1.85
スーパー       9.5



イタリアのオリーブの木

9月2日



Assisi  

ウルビノから南西に130キロ


中心地から少し離れた駐車場に車をとめて

そこから  ノンビリ  徒歩で  町の中心に向かう


右を見ても   左を見ても     あたり一面オリーブ畑


沖縄で見るオリーブの木は 上品なイメージだけど

本場の木たちは 荒々しく 力強さを感じる


(形も個性的     木の種類が違うんだろうか?)



この町の 見所は いくつもある 教会  だったけど
日曜日の午前中ということで  教会ではミサが
観光のお客は  教会の外で  きこえてくる讃美歌の響きなんかをたのしむ
町は綺麗に整っていて スッキリしている
坂が多いところなんかは ウルビノやサンマリーノに似てて
でも  ここにきて 初めて    観光のための エスカレーターがある
                            ……… ラクだな


車へもどる道がわからなくなって アップダウンの坂にもてあそばれるというささいなハプニングに見舞われながらも   次へGO


たのしみでたのしみで  楽しみだった

南イタリアの  アルベロベッロへいざ‼

移動距離500km!


いいのです       

だって   アルベロベッロだもの


移動時間10時

いいのです     いいのです

だって   アルベロベッロだもの‼




夜  22時   目的地付近で  安めのガススタンド発見

会計から給油までセルフのシステム


異国の地ではわからないことばかり

だけども このスタイルは経験済


これはもうわかるもんね〜と

機械に50ユーロを

のみこませ

次はガソリンの給油   




………あれ?…でない



機械がペロンとレシートらしきものを 吐きだす


給油ができず
50ユーロも  かえってこない

でもレシートはでてきた?



小パニック


横にいたおっちゃんが レシートを見て

お金をいれた機械に貼られていた紙を指す

ディーゼルだろ   今ディーゼル切れてるって書いてあるんだ

明日その紙を店の人に見せて返金してもらうしかないよ


と教えてくれた



そうするしかないなら  そうするしかない




こうなったら


ガソリンスタンドで一泊だ!!!!


車中泊     万歳









プライスレス

9月1日




プライスレス


visaカードのCM      ではありません


本日は、2日前に招待してもらった ピアノコンサートの日


昨日は一日 本を読んだり 昼寝したりして 

今日までの待ち時間を楽しんだ




開演は17時30分

それまで 町を散歩



何度通ってもテレビを大音量で見ている家

玄関先で口笛を気持ち良さそうに吹いてるおじさん

友達の家を訪ねるママン    

家の前で恋人を呼ぶ青年

車の上で昼寝する猫      

ゆれる洗濯もの

路地の坂道を跳ねるように駆け下りて行くおネェさん


Urbinoの小さな裏通りは    住民たちの日常で溢れてる



少し早めに会場入り

お客さんは40人くらい
演奏する生徒達の 身内の人が多い様子
(ここで部外者は  空気をよんで後ろの席へ   
         よって動画はナシ  ummm…)

生徒はドレスアップしていて

 みんな緊張した面もちで  舞台そででスタンバイ


先生の挨拶のあと  みんなの拍手で  演奏会スタート


1時間のコンサート

9人がそれぞれ1・2曲を奏でて いくスタイルで

ショパンやシューベルト  モーツァルトの曲からはじまり

アップダウンの激しい曲

やさしくて寂しげな曲
(こんな感想しかできない貧相な知識をおゆるしください)

いろいろなカラーの曲が奏でられ      面白い

ピアノのまえに座る前は  こちらにも伝わる位緊張していたのに
曲が始まると
時折  目を閉じて 体を揺らしながら 曲にはいりこむ姿や

あんな細い指でよく  と思うくらい  力強く   奏でる   音

演奏がおわって先生にコメントをもらっているときのハニカミがお

どれも  いい



勝手にここの音大生だと思っていた彼女らは

実は皆 音楽とは関係ない事をしている人たちで

これは あくまでも 趣味でやっていることらしい

趣味でここまで‼と  びっくり

ピアノやスポーツって  努力なしには獲得できないもので

何かをがんばる姿って  ひとの心に響く




彼女たち    ローマ在住のグループで

この町で1週間の合宿旅行中


今回の演奏会は その練習成果の発表会だったみたい







ローマのピアノクラブの人達の演奏会に参加することなんて

そうそうできる体験じゃない


まさに    ね。       プライスレス



(諸事情にて以後、写真がのせられません)